Excel(エクセル)業務をRPAで自動化してみた!(vol.24)

2022.06.20

RPAに向いているといわれている対象の業務は、「手順が決まっている単純な定型業務」です。具体的にはシステムに登録されているデータを別のアプリケーションに登録する転記作業やデータを比較して差異がないかをチェックする照合作業が代表的なものです。

RPA化しやすい定型業務の中で最も身近なツールの一つがExcel業務ではないでしょうか?実際にExcelを含め業務をRPAで自動化、効率化してきた経験から本記事では、Excel業務をRPAで自動化するポイントについて解説していきます。

Excelの実業務RPA

PCでのデスクワークの中で色々なツールやシステムを使用すると思いますがそのうちの最も身近なツールの一つがExcelだと思います。例にもれず私も日々データ管理や集計作業にてExcelを使用しておりExcelファイルを開かない日はありません。

これまでの経験から自分の作業も自動化して効率的にしていくべきだと考えExcelファイルの転記作業をRPA化してみたのでご紹介いたします!

社員ごとに勤怠情報をシステム登録テンプレートに転記し勤怠システムに取り込んで登録します。勤怠情報をテンプレートのどこに記入するかは決まっているので今回はこの転記業務をロボ化しました。

  1. 勤怠情報ファイルを読み込み
  2. テンプレートファイルの日付が一致する列の勤務区分、出勤時間、退勤時間、勤務場所を特定し適切なセルに転記
  3. ファイルに氏名を記載してファイルを保存

この一連の作業を社員数分実施することで全部員分の勤怠データ転記業務が完了です!

  

転記作業を自動化したことで各部員はすでに勤怠情報が記載されたExcelファイルを勤怠システムに取り込むだけで勤怠登録が完了するようになりました!

1作業は大した時間はかかりませんがこの作業が毎営業日×社員数かかると考えるとかなり作業時間の削減になっていると思います。

Excelの機能しかわからないけどRPA化出来るの?

実際にRPAで自動化したい業務が見つかった場合に気になるのがプログラミングなどの専門知識がなくてもロボットを作成できるのか?ということではないでしょうか。

結論としては単純業務のロボットであればプログラミング知識がなくても作成が可能です。UiPath社のStudioXを使用すればアクティビティと呼ばれる部品を組み合わせることで簡単にロボットの作成をすることができます!

ただ今後複雑な業務もロボットにやってほしい、ロボット化する業務の範囲を大きくしたい!という場合にはプログラミング基礎知識はあった方がよいかと思います。理由としてはロボット化する際の業務処理の流れの整理や組み合わせる部品の選定、エラー対応、運用メンテナンスなどで専門知識が必要になる場合があるためです。

まず簡単な業務でロボットを作成し慣れてきてスケールしようという際にはぜひプログラミングに関しても勉強されることをおすすめいたします。

Excel操作をRPA化するときのヒント

ヒント①テンプレート作成

Excel操作に限らずRPA化する際には業務がルール化されていることが重要です。

ただExcelの記載方法は十人十色で集計等する際に全角半角が統一されていなかったり、セルが結合されていたりしてイライラした経験が皆さんあるのではないでしょうか。

人が作業している場合には修正や目視確認してしのげますがロボット決まったルールにのっとっていない場合には残念ながらエラーとなってしまいます。

上記のような状況を防ぐためおすすめなのがテンプレートの作成です。

前述の章で実際に私がExcel業務をRPA化した際にもまずテンプレートを作成することから始めました。テンプレート内に入力規則などの設定をしておけばルール通りに記入していただける可能性がかなり高まりますので是非使ってみてください!

ヒント②簡単な作業のみRPA

いざRPA化したい業務が決まったら一通りロボット作成して業務全体を自動化しようとする方も多いかと思います。

私もそうでしたがいきなり業務全体をロボットに置き換えようとすると開発も時間がかかりエラーが出てくると心が折れて途中で開発をやめたい気持ちが膨らんでしまいました。

その際におすすめなのが業務の簡単な部分から徐々にロボット開発をしていくことです。小さな範囲のロボットを複数作成していけば最終的には全体を包括して自動化することができるようになります。

Excelの実業務RPA化」の章で業務をRPA化した際にはテンプレートへの転記作業のみロボット開発しました。最初はテンプレートを勤怠システムに取り込むところまでロボット化したかったのですがまず一部自動化したことで実稼働後のエラー対応や変更要望にも柔軟に対応することができました!簡単な部分からロボット開発することでRPA化にも慣れてきてどんどんできることも増えてくると思いますので皆さんのロボット開発の際に参考にしていただければと思います。

まとめ

本記事ではExcel(エクセル)の実業務RPA化、Excelの機能しかわからない場合のRPA化が可能かどうか、Excel操作をRPA化するときのヒントについてご紹介いたしました。

Excelは多くの方にとって身近なツールであるためRPA化を試すために適していると思います。

是非ご自身の業務振り返っていただき簡単なExcel操作のロボット化から始めてみてはいかがでしょうか。本記事がExcel業務をRPAで自動化してみたい方の一助となれば幸いです

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